『Book! Book! Sendai 2015』について
毎年6月に開催してきた「Book! Book! Sendai」。
みなさまに愛され、7年続けることができました。
今年も6月6日(土)の
サンモール一番町商店街での一箱古本市を中心に、
いろいろな企画を考えていますが…
6月に行う「Book! Book! Sendai」の
一箱古本市をはじめとしたイベントは今回が最後になります。
ぜひ、みなさんと楽しく刺激的なラストにしたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。
Book! Book! Sendai 実行委員会
武田こうじ 前野久美子
以下は、B!B!Sラストについての二人の会話です。
お時間ある方は読んでいただけると、ありがたいです。
前野 Book! Book! Sendaiが始まったのは2008年だよね。
武田 そうだね、思い返してみると、けっこう長かったような気がする。
今となっては、6月は当たり前のようにイベントを企画しているけれど、
あの時は本当に実現できるかわからなかったよね。
前野 一箱古本市をやっているサンモール一番町商店街では
今のようなイベントは珍しかった。
武田 そもそも前野さんはB!B!Sで何をやりたかったんですか?
前野 それまでは自分のお店でイベントをしているだけで、
街との関わりは薄かった。でも小さなお店でも街の一部であり、
街全体をお店のフィールドとして考えなければと、
だんだん街とお店を一緒に考えるようになっていた。
そんな時に、東京の一箱古本市のことを知って仙台でできないか
と思ったの。武田さんも一箱古本市のことは知っていたよね?
武田 はい。
前野 どんな風に思っていました?
武田 今までの本のイベントは、作家の講演会やサイン会、
もしくはデパートなどの古本市、みたいなものが主流だったけど、
一箱古本市は市民参加の形がおもしろそうだと思ったし、
新たな出会いが街に増えるような気がしました。
あとB!BSのメンバーの今までのキャリアがあれば、
学校や病院に本を持っていったりすることがスムーズに
できないかと思いました。
前野 同時に同じようなこと思っていたんだよね。
詩人の武田さんがブックイベントに興味を持っていたことに少し驚いて、
これは、業界内にとどまらない多方面な動きができると思ったのを
覚えています。
武田さんと私で周囲の方に声をかけて、
初期のメンバーにはさまざまな本に関する異業種の人達がいたね。
武田 そうだったね。打合せも刺激的だったなあ。
前野 その後の飲み会も含めて(笑)。よく飲んだわ~。
武田 前野さんはすごいタフな人だと思い知ったよ(笑)。
そして2009年から一箱古本市が始まって、
サポセン(仙台市市民活動サポートセンター)や
せんだいメディアテーク、市内各所で企画をして、
なんとなく合い言葉ができたよね。
前野 「6月の仙台は本の月」って。
武田 反響もすごいあって、
泉のセルバやクラックスなどからも声をかけてもらって、
イベントやったりしてきたよね。
B!B!Sが街のイベントとして認知されていった。 で、震災が起きた。
前野 2011年の4月の初めに火星の庭に集まったんだよね。
不思議なことに誰からも
今年は止めよう、という意見が出なかった。
武田 今思えばテンションが独特だったのかなぁ。
だけど震災をテーマにしないで
普通にやろうって言ったのは覚えているな。
前野 まだ余震が頻発していてガスが通ってないような状況。
まわりは震災一色のなか、
B!B!Sのメンバーに会ってほっとしたのを覚えている。
武田さんの「普通にやろう」という言葉もよかった。
武田 でもやっぱり震災は大きかったよね。
活動をはじめた時はみんな、どちらかと言うと
街をおもしろくしたいという気持ちだったけど、
震災以降は街を大切にしたいという気持ちになったよね。
前野 それが現在の「Diary」につながっている。
武田 メンバーもそれぞれがやりたいことを見つけて。
卒業していった(笑)。
前野 卒業できない出来の悪い二人だけが残った(笑)。
武田 そして、今年ですが、前野さんといろいろ話し合って、
B!B!Sとしてのイベントは今年が最後にしようと決めました。
前野 7年やってある程度は想い描いていたことはできたし、
できなかったこともあるけど、
B!B!Sとしてやるイベントは一区切りにした方がいいと思いました。
武田 去年ぐらいから「Diary」の作業とかで
二人で話すことが増えたんだけど、
B!B!Sとして他にやれることがあるんじゃないかと思って…。
ただ6月のイベントを続けながらは難しいかな、と思い、
勝手ですが、決めさせていただきました。
前野 6月の一箱古本市は毎年たくさんの人に参加してもらって、
楽しみにしてもらえるイベントになったので
やめるのは心苦しいのですが…。
こういうのは、いつまでも同じ人達がやるより
変っていった方がおもしろいんだけど、
私達の力不足で「次やります!」という人を
見つけられなかった。
武田 そうだよね。
毎年申込み開始の日にメールをくれる方が半分くらいいて、
その人達のことを思うとすごい悩んだけど…。
だまって終わるより、
今年が最後ですと言って終わる方がいいと思いました。
できればみんなに盛り上がってほしいな。
あと、これからどうするの?って聞かれると思うけど。
前野 「Diary」をできるだけ継続したいし、
6月のイベントをやめることで
別の可能性が出来てくる気がするので、
活動をやめるわけではありません。
一箱古本市は街のイベントとして十分大きくなったので、
ぜひ続けてほしいなと思ったりもします。
武田 ほんとそうですね。
もし一箱古本市を自分達でやってみたいという人がいれば、
マニュアルや予算とか何でも教えるので、
声をかけてください。
前野 どのくらいの人数だとできるかな。
武田 実は今までも引き継ごうとしたときがあったけど、
僕たちがいるとなかなか新しくはできないと思ったので、
今度は完全に新しい人達でやってほしいな。
まずは3人でも4人でもいいので、やってみたいという
気持ちがあれば、アドバイスできると思います。
前野 なんかもう終わるみたいだけど、
6月はこれからです。今年は新企画があります!
武田 「私的研究本」だよね。これがうまくいけば
初年度から言っている、「街に本との出会いが増える」
ことになるから、楽しみだな。
「Diary」についてもやるよね。
前野 「Diary」は5号発行して、
いろいろな反響もいただいて、ただ謎が多いというか
どうしてこれを作ったんですかと聞かれることもあるので、
この辺りであらためてお話する機会をつくろうと思っています。
わかりやすい媒体ではないですが、
いろいろな想いを込めていて
これまでのB!B!Sと密接につながっています。
武田 今年の6月は、
サンモールの一箱古本市と
「私的研究本」が宮城の各所であって、
メディアテークで「Diary」の企画をやります。
前野 今年もどうぞ楽しんでください!
武田 僕たちも最後だからたくさん楽しみます。
2015年の一箱古本市の受付は、
4月20日0時からです。
ファイナルを皆さんと大いに楽しみたいです。
ご参加をお待ちしております!