いよいよ動き出しました「ちいさな出版がっこう」。6月24日、日曜の昼下がりにたくさんの方にお集まりいただきました。
プレ講義では、藤本智士さん(りす代表)、吉岡英夫さん(stock gallery&atelier店主)、「ちいさな出版がっこう」主任講師の南陀楼綾繁さん(ライター・編集者)の鼎談がおこなわれました。
ちょっとご紹介
藤本さんは「人に出会いたい」という思いからフリーペーパーをつくるようになり、だんだんと「編集」が楽しくなっていったそうです。そして取次ぎを通し、全国の書店で販売される雑誌「Re:s」を手がけたそうです。取材では「現場命」をモットーに相手との信頼関係を築くことを大事にしているそうです。そのためにも話しやすい雰囲気、場づくりにチーム全力で取り組んでいる、とのことでした。
吉岡さんは「作っている人の顔が見える地方のリトルプレスをつくりたい」という思いから、小冊子「ふきながし」を発行しています。記事を書くにあたり、大事にしていることは「つくっている人が見える」こと。そのために「書き手(ぼく)の主観的なお店の紹介」をしているそうです。自分の言葉で丁寧に表現することを大事にしている、とのこと。
主任講師の南陀楼さんは、お二人からお話を引き出し、飛びかう専門用語を分かりやすく解説してくれました。来場者の皆さんも熱心に耳を傾け、メモを取っていました。「本づくり」や「出版」への関心の高さがうかがえます。それぞれに心に響く言葉があったのではないでしょうか。
説明会終了後、相談コーナーを設けました。
藤本さんは「編集」の意味を広義にとらえ、プロダクト、街や人を編集することも含むと言っていました。また、吉岡さんはご自身の経験から「メディア(リトルプレス)をつくることで、街とつながることができた」とお話されました。本を編集、出版するということは街と人を、人と人をつなぐコミュニケーションでもあるんだなと、お話を聞いていて思いました。そんな「つながる」すてきな本をこれからつくっていけたらいいなと思いました。
(テキスト:村上美緒)